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ワンゲル同好会2013年度メインイベント『八ヶ岳本澤温泉秘湯ツアー』

開催日 平成25年11月9日(土)

視界を染める色彩の洪水!!今年の紅葉はまだまだ先か…そう前日のニュースで聞いたのはもしかしたら聞き違いだったのかもしれない。中央高速を長坂ICで降り、八ヶ岳に向かって国道141号線を北上。八ヶ岳の上部は白いガスに覆われている。幽玄な白いカーテンから伸びる山裾の表情はじゅうぶん「秋色」に染まっていた。曇天が全く気にならないほどの色彩の絶景がボクらを迎えてくれた。

2013年11月9日、ボクらワンゲル同好会が向かったのは「八ヶ岳本澤温泉」。八ヶ岳の北側(信州側)に位置する知る人ぞ知る名湯だ。コースは山の中腹にある温泉小屋(本澤温泉)までの片道約3時間半の道のり。硫黄岳(八ヶ岳連邦の一峰)の直下に位置し、ダイナミックな景観と豊富な湯量、やさしい泉質を誇っている。“歩き”でしかいけない温泉を「出湯(いでゆ)」という。本沢温泉はまさに自分自身の足でしかたどり着けない出湯である。日本で一番高所にある「野天風呂」があることでも有名な温泉宿だ。ここのお湯に浸かりに来るためだけにはるばる遠方から訪れるハイカーも多いらしい。

黄色く染まった針葉樹林を抜け、濃い緑の生い茂る湿地帯へと踏み入った。重い荷を背負っているはずなのに、何故か足は軽い。きっと“温泉”というご馳走が足を軽くしてくれたのだろう。標高2000mオーバー。気温は氷点下に近い。当然ながら息も白い。けれどその寒さや息切れを苦痛に感じなかったのはボクだけではなかったはずだ。山を歩いていると会話が弾むには何故だろう。逆に会話が止まっても空気が全く重くならないのは何故なのか。木々が擦れ合う音、葉を揺らす風のそよぎ、落ち葉を踏むそのほんの小さな音さえも感じとることができる。一つ一つの微かな刺激にも敏感になる。心地よく五感が反応する。自然との対話。きっとそれだけで十分なのだ。

ツアーのパーティは17名。老若男女、今回も賑やかな面子が揃った。今回もホーム長が参加され、セクションや役職を超えたコミュニケーションを交わすことができた。すきま風の吹き込む大部屋の寒さには正直身震いしたが(笑)、極上の温泉と白濁したにごり酒がポッポポッポと身体を温めてくれた。なんともいい気分になって饒舌になる。さて、明日は天気が崩れるらしい。残念ながら天狗岳への登頂は断念しなければならないだろう。まぁ、楽しみは“ちょい残し”するくらいがちょうどいい。これからの楽しみが一つ増えたと思えば得した気分にもなるってものだ。そんなことを思いながら、満天の星空に包まれた山小屋の夜は暮れていったのであった。

間もなく訪れる厳しい冬。雪と氷に閉ざされた厳しい季節への準備を、静かにしかしハッキリと進める晩秋の八ヶ岳、そんな四季の移ろいを感じたワンゲルツアーでした。

 
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